脳卒中の後遺症の一つに半身麻痺があり、麻痺した身体を障害物などに頻繁にぶつけてしまうことが、ケガや転倒の原因になっています。首都大学東京大学院人間健康科学研究科の樋口貴広教授と同大学の社会人大学院生・室井大佑(同研究科博士後期課程在学。亀田メディカルセンター勤務)は、脳卒中者が狭い隙間を歩いて通り抜ける際の衝突回避方略を、三次元動作解析装置により分析しました。その結果、隙間を通り抜ける際に麻痺側の身体を前方に出す脳卒中者は、それ以外の方略をとる脳卒中者よりも、巧みに衝突を回避できることがわかりました。